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飛ばないテントウムシが「農薬」に。

独立行政法人・農研機構の「近畿中国四国農業研究センター」は、テントウムシの一種・ナミテントウを飛ばないように改良し、作物の害虫・アブラムシを大量に食べる「生物農薬」として販売が始まったと発表した。飛ぶ能力が低い個体を選んで、何度も掛け合わせて作り出した。同センターは、「どこかに飛んでいってしまうこともないので、化学農薬の使用量を抑えられ、農家の負担を減らせる」としている。

アブラムシはコマツナやナスなど様々な野菜や果物に発生し、汁を吸って生育を妨げたり、病気のウイルスを広めたりする。化学農薬で防げるが、使い続けると耐性ができることがある。

アブラムシを大量に食べる、天敵のナミテントウが生物農薬として注目を集めていた。しかし、栽培ハウスに放っても、施設外に飛んでいってしまい、効果が長続きしなかった。羽根を折って飛べなくした個体などが商品化されたが、作業に手間がかかっていた。

そこで、同センターはナミテントウの中に、飛ぶ能力の低い個体がいることに着目。そうした個体の交配を重ねることで、「飛ばないナミテントウ」ができるのでは、と2003年から研究を始めた。30世代にわたって選抜と交配を繰り返した結果、狙い通りの個体ができた。
大阪府や奈良、和歌山、徳島各県などの試験場や農園で試したところ、十分な効果が確認された。
遺伝子組み換えの個体ではなく、飛ばない性質は劣性。このため、逃げ出して自然界の飛ぶ個体と交配しても、飛ばない性質は発現せず、生態系を乱す心配がないという。一方で、飛ばない個体同士で繁殖もできるため、ハウス内に一度、導入すると、長期間、防除効果が期待できるという。

出典:(イノプレックス)http://innoplex.org/archives/21176

金田光市多摩大学経営情報学部卒。株式会社アイ・エム・エー…

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